仏事とお墓

仏事とお墓

Q6.初七日や四十九日などの法要とは?

Q6.初七日や四十九日などの法事とは?

お葬式の後の7日目を初七日といい、その後も七日ごとに法事があります。
49日目に、七七日忌(四十九日)の法要を行い忌明けを迎えます。
ここでは、七七日忌(四十九日)までの法事について簡単に説明させていただきます。

お逮夜法要

亡くなられた日を入れて49日の間は、後生(来世)を定めるための大切な期間です。
お亡くなりになってから、7日毎に決まった仏様に出会うとされ、49日間を総称してお逮夜法要といいます。
遺族は、このお逮夜法要の期間を喪中といい、故人の安らかなご冥福を祈る大切な時期です。
四十九日を終えた遺族は忌明けを迎えます。

お逮夜法要と仏様
初七日忌  不動明王
二七日忌  釈迦如来
三七日忌  文殊菩薩
四七日忌  普賢菩薩
五七日忌  地蔵菩薩
六七日忌  弥勒菩薩
七七日忌  薬師如来

七日毎に様々な仏様に出会う修行

不動明王(初七日忌)

恐ろしい形相で、右手には剣と左手には縄、背には火をまとい、片目を閉じていらっしゃる仏様です。
恐ろしい形相は、人間の心にあるたくさんの煩悩や邪悪な心をいましめる為。
右手の剣は、煩悩や悪い人間関係を断ち切る為。
左手の縄は、邪悪な心や苦しめる悪いものを縛る為。
背中の火は、外敵や心の煩悩を焼き払う為。
開いた片目は一筋に迷うものを見つめ、閉じられた目には母のような慈愛の涙がうかんでいます。

  • 初七日忌では、不動明王の前で過去の懺悔をいたします。

釈迦如来(二七日忌)

紫がかった金色をしていて、三十二相・八十好種の特徴を備えておられます。
“三十二相・八十好種”とは、人相・手相・骨相や足相など三十二の気高い相と八十の美しい特徴を持っておられることです。
全てのものに慈悲の心をかけ、どのような人の懺悔でも聞き入れ改心させなければならない役目を持っておられます。

  • 二七日忌でも、初七日忌同様に前世の行いを懺悔します。

文殊菩薩(三七日忌)

獅子に乗り、右手に剣を持ち、左手に経典を持っておられます。
右手の剣は、物事を正しく判断する知恵の力を与える為。
左手の経典は真理の聖典であり、萬物の仕組みや道理が記されております。

  • 三七日忌では、文殊菩薩さまに智慧を授かります。

普賢菩薩(四七日忌)

優しい顔立ちをし、白い象に乗っておられます。
白は清くけがれないことを表し、象は大きく柔らかい体をしていますが、とても辛抱強く、いつも落ち着いています。
相対するものへ清く優しい慈悲の心を持ち、辛抱強くなるようにと願っておられます。
普賢菩薩さまは、施し・戒律・忍耐・精進・精神集中・智慧を獲得するための修行をされて悟られた仏様です。

  • 四七日忌では、普賢菩薩さまが修行で得たすべてのことを授けて下さいます。

地蔵菩薩(五七日忌)

地蔵菩薩とは、私たちに大変馴染み深い“お地蔵様”のことです。
大地の蔵という意味の名で、五つの徳を持っておられます。

  • お地蔵様の五つの徳
  • どのようなものでも平等に乗せる。
  • 萬物を生み出す。
  • 萬物を育てる。
  • じっと辛抱する。
  • すべてを包み込む。

大きな徳を持った地蔵菩薩さまは、病魔や苦しみを祓い徳を与えて下さいます。
また、どのような場所であっても苦しんでいる人の所に参られ、全てのものを救われます。

  • 五七日忌では、地蔵菩薩さまに苦しみを祓ってもらい徳を授けていただきます。

弥勒菩薩(六七日忌)

弥勒菩薩さまは、慈愛の仏様です。
お釈迦様と堅い約束をされております。
お釈迦様が涅槃に入られて(涅槃に入る:お釈迦様が亡くなられること)、五十六億七千万年後に、お釈迦様の代わりに、この世の人々の救済を誓われています。

  • 六七日忌では、弥勒菩薩さまから慈愛の心を授かります。
  • また、自分だけが悟るのではなく、他の者の悟りへの手助けを教わります。

薬師如来(七七日忌・四十九日)

左手には薬壺を持ち、右手には印を結んでおられます。
薬壺からは、そのものに応じた薬を取り出し与えて下さいます。
右手の印は、“施無畏の印”といい手の平を外に向け親指だけ折り曲げているものです。
これは、“あなたの不安な心や、恐怖心を取り除いてあげますよ”という印です。
故人は、これまで様々な仏様の導きにより、懺悔し、知恵を授かり、苦しみを取って頂きました。

  • 七七日忌では、薬師如来さまが、後生が定まる前に最後の確認をされます。
  • まだ苦しみが残っている場合、それを取り除いて下さいます。

遺族は、七七日忌(四十九日)を終えて忌明けをむかえます。

お逮夜法要とは

ご葬儀の後に、故人が仏様に七回逢われ修行をさせていただく「お逮夜法要」は、とても大切な法事です。
供養をするということは、亡くなられた方と一緒に善行を積むこととされており、ご遺族も功徳を積むのと同じ意です。
功徳は、故人の魂を磨き、同時に遺族の方々の魂も磨きます。
お逮夜法要の期間は、世間体や見返りを気にせず、心から故人への感謝の念を持ち、安らかな冥福を祈り喪に服すのが大切です。
どうぞ、ご家族の皆様がその心を持ち、故人様のご供養をしていただければ幸いです。

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