先日、お寺にご縁のある方がおめでたいことにご結婚をされました。式の前撮りを本山萬福寺と宝善院で行われました。実は、今回は二組での撮影をされていました。京都府宇治市の黄檗(おうばく)で子供時代を過ごされた二人の姉弟が、たまたま同じ時期に結婚を決められフォトウエディングを黄檗のお寺で撮ろうということになったそうです。以前より、本山萬福寺では前撮りをされている風景を見ていましたが、宝善院もそれに関わらせて頂けた事は幸せなことです。
朝8時より、宝善院の一室を使い着付けとメイクをされていました。一枚目の写真は新婦さんのメイクの様子です。撮影前から二組の新郎新婦さんの幸せそうな表情にお寺の中がいつも以上に明るくなっていました。
11時頃に宝善院の境内で少し撮影を行い、本山萬福寺へ向かわれました。まずは、都七福神の一つに数えられる日本で一番古い「布袋尊(ほていそん)」が祀られる天王殿の前で親族の方と付き添いのご友人の方たちとの集合写真を撮られました。この布袋尊は、中国様式の寺院では必ず玄関口に祀られています。それには清めの意味がありまして、お参りされた方が外で付けてきた良くない気を布袋さんの大きなお腹に吸って下さり、良い気を袋から分けて下さるとされています。きっと、二組の新婚さんの家庭にも良い気を与えてくれた事でしょう。
この写真の撮影中、ご友人のお連れのお子さんが少し緊張気味の皆さんの表情を柔らかくしていました。その後、開山堂(かいさんどう)や大雄宝殿(だいおうほうでん:本堂のこと)などで撮影を行われました。ご親族の方たちや付き添いの方たちが祝福の素敵な言葉をかけながら、撮影の方たちも素晴らしい瞬間を逃すまいと懸命にシャッターを押されていました。ご親族・付き添いのご友人・撮影の方々がこのウエディングフォトを良いものにしようとされているのを感じました。
本山での撮影後、宝善院へ戻り無事に円成の運びとなりました。天気にも恵まれ陽気な気候の中での華やかな一日が過ぎていきました。コロナ禍ということもありましたが、事前にPCR検査を受け、換気・消毒を怠る事無く万全の環境で撮影会を行われていました。頂いた写真は全てを紹介したいくらい素敵な写真ばかりだったのですが、今回はそこから数枚紹介させて頂きました。寺院ならではの静寂さと、ご親族・ご友人たちの優しい雰囲気に包まれて撮影されていたのが印象的でした。
今回は素晴らしい時間を一緒に過ごせ、たくさんのご縁を頂きました。ありがとうございました。このフォトウェディングの撮影の様な幸せな時間が末永く続く家庭を築かれますよう祈念致しております。
黄檗山塔頭 宝善院(ほうぜんいん)
〒611-0011京都府宇治市五ケ庄三番割34-3
電話0774-32-4683