謹んで新年のお慶びを申し上げます。旧年中は、多くのご縁を頂きました。感謝申し上げます。

元旦に、本堂・八仏・墓地（一般墓・永代供養墓の観音さまとお地蔵さま）・水子供養の数珠掛け地蔵尊への回向を行いました。令和三年、こころは清く風が和らぐ一年になることを祈り回向致しました。本年の元旦は、年越し寒波が来ていることもありほんとうに厳しい寒さでした。早朝に本山萬福寺の開山堂（宗祖隠元禅師が祀られているお堂）へ出頭をするのですが、特にそこでは身に沁みました。

上の写真は、正月飾りをした本堂床の間です。そこに掛かっている書に『春風生福寿（春風福寿を生ず）』とあります。春風はまさにお正月に吹く風のことで、その風が福寿を生み出すことを表したお祝いの書です。新型コロナウイルスなどの風が和らぎ、福寿をもたらす風が吹けばと願うばかりです。昨年はコロナの世界的蔓延に始まり、コロナの不安が付き纏う大変な一年でした。今まで「当たり前」に過ごしてきた日常が過ごせなくなり、自分たちが思っていた「当たり前」がどれだけ有難いものだったのかと改めて感じさせられました。緊急事態宣言・オリンピック開催延期など多くの影響がありました。宝善院でも同じで様々な影響がありました。定例の各種法要においては当院の僧侶のみでの厳修にするなどの縮小・普茶料理の提供自粛と様式の変更を余儀なくされました。水子供養では、コロナウイルス感染予防の為にお寺へお参りできない方向けのお申込みは増えたように感じました。他にもヨガ教室なども中止が続くなど多々ありました。

古人曰く『上山の路は是下山の路』の如く、上ったら必ず下らなければなりません。この教訓の様に、コロナの疫病も三波の山を乗り切ったら、日々の感染者数も減り下山の路に入り収束することを願ってやみません。ただ願っているだけではなく、この状況で出来る事を探しながらこの一年を過ごしていければと考えています。以前にも紹介したとは思いますが、『結果自然成(結果自然と成る)』です。結果は物事の積み重ねから成るものです。結果が出るまでは結果の事を考える事も出来ないくらい一所懸命やり切れば、結果は自然と成っていきます。一つ一つ、今出来る事を懸命にこなせていければと思います。皆様におかれましても、こころの隅にこの禅語を置いて頂ければ幸いです。

各位の子歳の御法縁に感謝し、実りある丑歳になりますことを祈念し年始の御挨拶にかえさせて頂きます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

水子供養と永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院（ほうぜんいん）
副住職　秦 崇志（はた そうし）
電話　0774-32-4683