宝善院では、昨年の秋ごろからOtonami(おとなみ)さん限定の夜の坐禅と一汁一菜の精進の薬膳料理を体験頂くプランを行っています。体験名は、『宇治「宝善院」静かな夜の寺院で組む坐禅と精進の薬膳料理で自らを慈しむ −干支守本尊の御朱印付き−』というものです。
有難いことに、秋から年末年始まではほぼ毎日お申込みを頂いていました。お越しの方がお寺に興味がある方が多く、私もとても愉しくこのプランを行っています。
体験では、まず坐禅を行って頂きます。足が不自由な方でも坐禅を行って頂けるよう椅子も準備しています。足を組むだけが坐禅ではありません。呼吸法や心の持ちようを大切に坐って頂きます。
お線香の香りが漂う中、蝋燭(ろうそく)の灯で坐禅を行って頂きます。坐禅の坐り方・呼吸法・こころの持ち様をお伝えします。夜坐でも同じですが、坐禅をされることで少しでもこころのゆとりを感じて頂ければと思っています。
坐禅の後は、精進の薬膳料理をお愉しみ頂きます。一汁一菜でお出ししています。メインは胡麻のお汁です。胡麻をペースト状まで磨り潰しガラを濾して取り除いたものをスープにしています。胡麻は良質な油と食物繊維を多く含み身体に潤いを与えてくれます。また生命力・血を補うとされている食材です。ただ、胡麻のガラは固くそのまま召し上がってもなかなか栄養が身体に吸収しにくいです。そんなガラを取り除いて少しでも皆さんの身体に沁みやすい状態のお汁を作っています。胡麻の香りがしっかり立ち、美味しいと皆さんに喜んで頂いています。
薬膳料理の後は、寒天と薬膳茶をお愉しみいただきます。寒天には花などを閉じ込め、その時期に合わせたものを準備しています。薬膳茶は目の前で淹れてお出ししています。最近は、洛神花(らくしんか)というお肌に良いとされるお茶をお出ししています。少し酸味があるので、ドライフルーツの甘味で酸味を和らげて出しています。
最後に御朱印をお渡しして解散となります。当院の御朱印はその方の守本尊さま(干支ごとに定められたご自身を守護くださる仏様のこと)を記させて頂いています。このプランに参加の方だけに通常の御朱印の上から十二支の印を銀色で押しています。下の写真は戌・亥歳生まれの方の通常の御朱印です。
本年に入り、御朱印帳を制作する運びとなり完成しましたので、こちらで紹介しておきます。
当院の御守りなどで使っている十二支の印が箔押しされた干支の御朱印帳です。表紙は縮緬(ちりめん)の生地、中は越前和紙を使ったものになります。玄関に置いていますので、ご希望の方はおっしゃって下さい。
坐禅で大切にしている『調身・調息・調心(ちょうしん・ちょうそく・ちょうしん)』。身を調え、息を調え、そして心を調える。
この体験でも大切にしているものです。精進の薬膳料理で『身を調え』、坐禅で『息を調え』、そして『心を調える』。
そんな時間を感じて頂ければ幸いです。
このプランの詳細・ご予約は下記のリンクよりお願い致します。
水子供養と永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683