黄檗カレンダー令和四年三・四月の書です。

黄檗カレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。

『百尺竿頭進一歩』

【書き下し】百尺（ひゃくしゃく）竿頭（かんとう）に一歩を進む。

最初の『百尺』は、長さ・高さを表す「尺」です。一尺は33センチなので、百尺は330メートルですが、ここでは大変高い・長いことを意味しています。『竿頭』は、竿の先のことです。この禅語は、大変長い竹竿の先に立ち、更に一歩進むことを意味します。

百尺の竿頭、仏教では「仏向上事（ぶっこうじょうじ）の境界」のことをいいます。悟りの境地と、そこに至るまでの過程の事です。百尺の竿を「悟り」への修行の過程とし、『竿頭』が「悟り」の境地となります。修行に修行を重ね、悟りの世界に入ったとしても、そこに執着しているならば、本当の「悟り」とはいえない。そこに執着せず、更に歩を進め、自由無碍（じゆうむげ）なることが大事であることを顕しています。

これは、各々の人生に於いてどの様な事にも当てはまるかと思います。仕事・勉強・スポーツなど。努力をし歩を進め、これ以上ないという処まで到達しても、そこから更に一歩を。

私自身、まだまだ百尺の竿の途中。少しずつでも歩を進めていければと。

水子供養と永代供養墓の京都のお寺
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