黄檗カレンダー11・12月の書です。
黄檗カレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。
『冬嶺秀孤松』
【書き下し】冬嶺(とうれい)孤松(こしょう)秀(ひい)ず。
冬の嶺(みね)のほとんどの樹木が葉を落としている中、独り青々と葉を残す松が際立つことを表した禅語です。松を仏様の教えとし、どんなものにも煩わされないことを説いたものです。これは、人の生き方にも当てはまります。人の心を苦しめる煩悩のもとである誘惑であったり沸々と湧いてくる欲望の中でも、流されることなく凛と立つ様ともとらえることが出来ます。この禅語は、中国の詩人である陶淵明(とうえんめい)の「四季の詩」からくるものです。『夏雲多奇峰(かうんきほうおおし)』でも紹介した語です。
当院の庭でも多くの木々が落葉を始めている中、松だけは「松樹千年の翠(しょうじゅぜんねんのみどり)」の如く青々とした葉をつけています。松の如く生きていきたいものです。
今年も残すところ二週間と少しになってまいりました。寒さも厳しくなってきています。新型コロナウイルスのオミクロン株も心配です。感染が拡大しないことを願うばかりです。皆様、どうぞご自愛下さい。
水子供養と永代供養墓の京都のお寺
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宝善院(ほうぜんいん)
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