黄檗カレンダー令和三年五・六月の書です。
黄檗カレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。
『看脚下』
【書き下し】脚下(きゃっか)を看よ
脚下は字の如しで、足下(あしもと)の事です。足下を看なさいという意味です。
この『看脚下(かんきゃっか)』や「照顧脚下(しょうこきゃっか)」の禅語は、よく禅寺の玄関先に掛けている木札に書かれていることが多いです。玄関に於いて「足下にご用心」を意味しますが、本意は今の自己についてしっかりと看なさいというものです。自分の有様であったり、立ち位置であったり、自分自身を知る為に足下を看ることが大切です。足下(自己)を看ることができなければ、知らぬ間にどんどんと足下が不安定になります。足下(自己)が不安定になると、心まで不安定になっていきます。
道元(どうげん)禅師の言葉に「仏道は人々の脚跟下(きゃっこんか)にあり」というものがあります。それぞれの道は、遠いところにあるように感じますが、実は私たちが立っている足下にあります。何かをする時も、まずは自己の足下を看なければいけません。
常日頃から、足下を看ていきたいものです。それが出来れば、また違ったものが看えてくるのかもしれません。
水子供養と永代供養墓の京都のお寺
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